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2010年11月17日
治験で得られる報酬
治験モニターと呼ばれるアルバイトがありますが、これは治験に被験者として参加することで報酬を得られるためです。
この治験モニターは、報酬額が通常のアルバイトに比べて目立って高額なため、応募者の競争率も高くなってきています。
その報酬はどの程度のものなのでしょうか。
◇相場としての治験モニターの報酬◇
治験モニターの報酬の相場は、1日あたりで2〜3万円とも言えますが、実際には、治験の内容により、かなり幅があると言えます。いずれにしても、アルバイトとしては、破格の報酬と言える額になります。
その上、治験モニターが拘束されるのは、薬を飲む時間や検査を受けている時間ですので、他のアルバイトのような労働時間あたりの時給を考えると、非常に高いと言えます。
あくまで大凡の相場ですが、治験の内容により、以下の報酬額が目安になります。
飲み薬の治験の場合は、入院した場合、3泊4日で13万円前後となります。さらに9泊10日程度になると、一気に50万円前後となりますので、驚くべき報酬ですね。
同じ9泊10日でも注射剤の場合は40万円前後と言えそうです。
貼り薬でも1泊2日で5万円や、塗り薬で2泊3日すると10万円前後と、やはり労働が無いことを考えると非常に高額な報酬と言えます。
もちろん通院にかかる交通費も支給されますし、健康状態を無料で検査できると考えれば、それも報酬の一部と言えそうです。
◇なぜ高額な報酬なのでしょう◇
それでは、治験モニターがなぜ、これほど高額な報酬を得られるのでしょうか。
治験モニターは、他のアルバイトのような労働がないため、一見非常に楽して高額の報酬を得られるような印象がありますが、実は拘束時間のとらえ方に特長があります。
つまり、労働している時間とは異なり、治験の場合は、薬を飲んだら、その後は自由時間とは言え、薬の効果が持続している時間であると考え、次の検査までを拘束時間と捉えているのです。
その間、食事や睡眠の時間が決められる場合もあります。
一方、良く思われていることに、副作用のリスクが高いから報酬も高いのだという考えがありますが、これは間違っています。なぜなら、治験で使われる薬は、すでにほぼ安全であることが確認されている段階にあるためです。