2011年07月31日

目次


治験の予備知識

 治験の予備知識

 治験の種類

 治験の工程

 臨床試験と治験の関係

 治験の期間と制約

 インフォームド・コンセントとは?


治験ボランティアとは

 治験に参加するには

 治験で得られる報酬

 治験ボランティアの応募

 治験の休薬期間

 治験のリスクとは


治験に関する機関

 SMO(Site Management Organization)

 CRO(Contract Research Organization)


治験の用語について

 プロトコール(治験実施計画書)について

 治験コーディネーター(CRC)について

 治験モニター(CRA)について

 標準業務手順書(SOP)について




posted by 臨床医 at 12:36| 治験の予備知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月17日

治験の予備知識

◇治験の位置づけ◇

新たに開発された薬剤を、薬局で販売したり医療現場で使用したりできる様にするためには、法律上で厚生労働省の承認・認可をえることが義務とされています。

そのために、開発された薬剤の効果や使用量、あるいは副作用の状態について、患者や健常者に投与して試験する必要があります。

この試験を、「治験」と呼び、治療を兼ねた試験であることを表しています。


◇治験で副作用が認められた場合◇

治験で安全性が認められないほどの副作用が発覚し、治療効果にも疑問が出た場合は、その新薬は開発中止となります。

このとき、治験の被験者に対する保証として、副作用の治療や金銭的な保証が行われます。


◇治験実施の基準◇

治験は、治験でえら得られた情報の信頼性や、被験者の人権が守られるために、GCP(Good Clinical Practice:医薬品の臨床試験の実施の基準)によって、科学的であり、倫理的であることが法的に義務づけられています。

そして治験審査委員会という医療専門家、法律家、市民により構成されている委員会が、この義務が守られているかどうかを監視することになっています。
posted by 臨床医 at 17:54| 治験の予備知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

治験の種類

治験には段階があり、以下の段階を経て厚生労働省の承認を得て、新薬としての製造や販売を行うことができる様になります。


◇フェーズ1◇

まだ候補としての薬の試験で、治験ボランティアを対象に行います。この段階では体内に吸収されて排泄されるまでの状態を確認します。


◇フェーズ2◇

この段階では、少数の比較的軽度な症状の患者さんを治験ボランティアの対象とします。

投与方法や投与量の調査を行い、薬の候補の有効性や安全性の確認を行います。


◇フェーズ3◇

多数の患者さんを治験ボランティアの対象として行う調査で、フェーズ2での調査結果を参照しながら、投与方法や投与量を調査し、最終的な安全性と有効性を確認します。


◇製造販売承認申請◇

厚生労働省の審査を受ける段階です。フェーズ1〜3までの調査結果が審査の対象となります。ここで承認されることで、ようやく薬の製造と販売が許可された医薬品となります。


◇フェーズ4◇

より多くの患者さんを治験ボランティアの対象とし、薬の副作用などに関する追跡調査を行います。
posted by 臨床医 at 17:53| 治験の予備知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

治験の工程

治験の目的により、具体的な手順は異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。


◇治験に関する説明◇

治験コーディネーター(CRC)や治験の担当医師から、具体的な治験内容の説明が行われます。

説明時には、その内容が記された書類も渡され、治験の目的や検査内容、通院の頻度などについて説明がされます。

また、使用される薬の効能や副作用についても事前に説明があります。


◇署名による同意◇

前述の説明を受けた後、治験の参加に同意する場合は、その意思を示すための署名を行います。


◇各種条件の確認◇

治験への参加を同意した後、病歴や健康状態、年齢や性別などの条件が確認されます。

また、地域的な条件として、指定の病院に通院できるかどうかなどの条件も確認されます。

これらの条件によっては、参加できない場合があります。


◇試験薬の使用◇

試験薬の使用が行われます。

治験担当医の指示に従い、一定期間、指定の用法・容量で試験薬を使用します。


◇検査と診察◇

指定された通院で、採血、採尿、血圧測定などの検査により、体調の変化を調べられます。

治験の間に、副作用が起きている可能性もありますので、被験者自身で体調の変化を感じた場合は、すぐに担当医に報告します。
posted by 臨床医 at 17:51| 治験の予備知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

臨床試験と治験の関係

臨床試験とは、治験とイコールではありません。この勘違いにより、場合によっては金銭上のトラブルが発生する可能性もありますので、これらの用語の関係について見ておきましょう。


◇臨床試験の意味◇

臨床試験と治験とは同じではありません。臨床試験の一部が治験という位置づけになります。つまり臨床試験は治験を含みます。

簡単に区別しますと、新薬の開発を目的としているのが治験であり、新薬の開発に限らないのが臨床試験と言えます。

従って、臨床試験では、既存の薬の別の効能や、本来の効能についての追跡調査なども行います。


◇治験の位置づけ◇

治験の復習をしましょう。

まとめますと、患者さんや健康な人を対象とした臨床試験の内、特に新薬開発のために行う試験を治験と呼ぶと言うことになります。

そして、医薬品としての国の承認を得るために、その候補薬の臨床試験を行うことを治験と言います。
posted by 臨床医 at 17:49| 治験の予備知識 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする